銀英伝が中国で受けている?!

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20060802/107390/
人民日報も認める『銀英伝』。中国で「愛される理由」は

 私が以前それはもうどっぷりとハマッていた銀河英雄伝説。それが今、中国で受けているという記事です。

1.歴史小説の様な文体
2.主人公のヤン・ウェンリーが中国版では「楊威利」と中国系

などと受けている理由が語られています。

 大好きだったものが広く世の中に受け入れられるというのは、なんだか我がことのように嬉しいことです。しかし、中国当局はよくこの小説の発行を許可したなーという驚きが大きいです。

 話が面白いのは強烈に読み込んでいたので重々承知しています。当然他国民にも受けると思います。ただ、内容が自由と民主主義万歳で、専制・独裁・軍国主義の価値の否定なのです。とくに自国民の共和主義者を弾圧した軍事独裁の人々を強烈に非難しています。天安門事件を起こした中国当局が許可する書物だとは思えません。ちゃんと中身をよく読まないで許可しているのか、内容を微妙に変更して出版されているのか。

 確かに内容的に、堕落した民主主義の愚かさ加減もかなりの分量で描写してますし、最高の専制政治の優れているところも描かれています。ですが、それでも民主主義が素晴らしいというのが主人公の結論なのです。まさかとは思いますが、中国当局は自分たちが軍事独裁政権である自覚がなく、自由と人民の守護者だと本気で思っているんでしょうか?なんだかそれはそれで空恐ろしい気がします。