世紀の失言

 更新期間が開きすぎてしまいました。その間、日本代表に関する記事を書いては消し、書いては消ししていました。書きたい思いは色々と沸いてくるのですが、さらっと総括できるものでは無いと気づきました。これからも日本代表を応援しながらゆっくり考えを整理したいと思います。

 ただしこれだけは書いておきたいと思う事柄が2件あります。その一つ目が

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/headlines/20060625-00000020-spnavi_ot-spo.html//

「世紀の失言」です。

 W杯で惨敗した日本のトップが今しなくてはならないことは、この4年間を総括・検証することです。そして、監督発表のときには、検証した結果を踏まえて未来の日本代表のあるべき姿をしめして、それに至るにふさわしい監督を、きちんと論理立てて発表すべきではないでしょうか?

 代表監督の発表はとても注目度の高いことです。そのときにきっちりと日本の目指す姿を示すことがトップの責任だと思います。それを、この時期にあらうっかりって・・・・。単純な失言だとしてもどえらいミスですが、もし敗戦の追求を逃れるためにわざと漏らしたのなら許せません。どうやら本当に失言のようですが、まったくしっかりして欲しいです。

 二つ目が、イチローと中田を比較する動きです。確かに彼らは世界で戦う日本代表で、実績実力ともにリーダーに相応しいという点では共通しています。だからといって、イチローと中田を単純に比較できるものではないと思うのです。

 一番の違いは、サッカーと野球の世界との実力差です。日本の野球は伝統もあり、実力もメジャーとはタイプは違うにせよ十分優勝を狙える実力がありました。だから、メジャーを知るイチローと日本の選手達の実力差、温度差はさほど無いはずです。イチローは、日本の野球の実力をメジャーに示したいと思ったでしょうし、やりようによっては勝てるという自信もあったのでないでしょうか?

 しかし、中田の場合は海外のメディアで散々「日本はナカタとナカムラだけが落ち着いて対処していた」などと言われ続けていました。実力差があるのです。当然世界と日本代表の差に対する焦りも生まれます。イチローには焦りもありませんし、他の選手の目を覚まさせる必要もありません。でも中田には焦りがあります。日本代表を世界基準の戦える集団にしないと勝てないのです。ジーコは選手の自主性に任せるばかりです。世界との違いを知る中田と中村がなんとかするしかないのです。この違いがこの結果になったのだと思います。

 王ジャパンを追ったドキュメンタリーを見ましたが、青木や川崎といった選手がイチローから何かを学びたいといってどんどんイチローにくっついていっていました。イチローと川崎よりも、中田とJリーグでプレイする若手との差の方が大きいはずなのに、そういった行動をした選手を見かけませんでした。より何かを盗むべきなのは実力差の大きなサッカーの方なのに・・・。

 イチローと中田は立場が似ています。でも、二人の置かれていた立場にはかなりの違いがあります。それを抜きにしてイチローは素晴らしい。中田は駄目。とやってしまうのは、中田があまりにも可哀想過ぎる乱暴な意見だと思えてなりません。

 はあはあはあ、短くさらっと書こうと思ったのに、おもいっきり長く熱く書いてしまいました。思い入れが強すぎていけません。コンパクトに書ける文章力が欲しいです。